山と川と空の日記

僕の片思い歴は長いですねぇ。なんとそれは２０年です。ずっと同じ女性に２０年片思いしてるんですよ。

彼女と知り合ったのは、あれはまだ中学の頃でしたね。同じ部活になったのがきっかけでした。吹奏楽部だったんですけど、共に練習する間にどんどんと彼女の事が頭から離れなくなって来たんです。

しかし同じ部活同士、片思いだなんて知られたく無い訳じゃないですか。僕は彼女に絶対に悟られないようにあくまで良い友達で居ましたよ。

まー、そういっても彼女は男友達も多くて僕なんかには高嶺の花って感じでもあった訳なんですけどね。だから半分は「片思いのままの方がいいや！」なんて割り切ってたんです。



僕も彼女も高校を卒業したあとも吹奏楽を続けてたんですよ。同じ社会人の吹奏楽団に入会したりしてね。なのでお互いの近況はよく知ってましたねー。

大学の頃だったかな、彼女が僕に「好きな人が出来た」なんて相談してくるんですよ。「あー、僕の片思いもやっとこれで終わるな」なんて思ってたんですけど、何故か彼女の相談相手になってましたよ。

大学卒業後、まもなくして結婚した彼女、僕も違う女性と何人か付き合ったりして忙しくしてました。そして２年の歳月が流れてました。そんなある日、彼女から電話が掛かって来たんです。

「どう？幸せ？」と、僕が冷やかし半分で聞くと彼女は突然涙声になり「離婚するかも知れない」と切り出しました。その切羽詰った様子にあわてた僕はすぐさま彼女のもとに駆け付けました。するとそこにはすっかり痩せてしまった彼女が居ました・・・。



彼女から話を聞くうちに結婚生活を維持するのは無理がある事がだんだん分かって来ました。邪心無しに彼女の事を思い、離婚を進めたらどうかと言ってみました。

僕の片思いはまた大きく膨らみつつありました。でも離婚直後の彼女に交際の申し込みなんて悲しみに漬け込むようで出来ない・・

結局、僕は片思いを切り出す事なく、彼女とは友人でいる事になりました。その後何年もお互いの恋の相談相手にもなったりして。

そんな僕の片思いが終わろうとしています。「え？なんで？」って？実はつい最近彼女にようやく告白しました。片思い歴２０年。ようやく両思いになれたんですよ。