2010年06月13日
うつの生涯での有病率は6.5%ほどと言われています
うつになると、不安や、焦燥感や、悲しみを覚え、精神活動が不調に陥ります。さらには、食欲不振、不眠といった身体的症状も生じてきます。
そして、生理学的には 脳内物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)の不足が原因となって、うつなどの疾患を生んでいると言われています。
うつのその時点においての有病率は2%ほど、また生涯での有病率は6.5%ほどと言われています。こうしたことから見ても、かなり一般的な精神の病と言えるでしょう。
そして、うつに罹患した場合、半年程度の治療で回復するのが60から70%、1年以上かかる場合が25%くらいと言われています。
さらにまた、うつの患者さんのほぼ半数が1年以内に、一生のうちでは90%の患者さんが回復後もまた再発するという特徴が見られます。
今では脳にある海馬の神経損傷がうつの生物的な病因と言われています。そして、これには先天的な場合と後天的な場合があります。
そしてまた、心理的な要因から見ると、うつには几帳面、生真面目、責任感が強いなどといった性格の人が多くかかるようです。
さらにはまた、人付き合いがよくとも優柔不断、温厚ではあっても決断力が鈍い、そういう人は性格的にうつにかかりやすいタイプと言えるでしょう。
うつからの回復を早めるための大切な姿勢や態度、それは焦ったり、無理したりせず、ゆったりとした気持ちで、休養に努めるということです。
そして、むやみに悲観したり、自分を切羽詰ったような状況に置くことはよくありません。また、決断を下すようなこともできるだけ避けた方がよいでしょう。
また、うつの患者さんの周囲の人の接する態度としては、あまり励まし過ぎないこと、期待し過ぎないこと、促し過ぎないことなどといった態度が必要です。
そして、薬物療法(抗うつ薬、抗不安薬、睡眠導入剤)、電気痙攣療法、精神療法(精神科医によるカウンセリング)がいま行われている主な三つのうつの治療法です。