2010年02月23日
見慣れないプログラム、それ、大丈夫ですか?
パソコンをよくお使いの皆さん、ウィルス対策はしてありますか? ある日ふと見たタスクマネージャのプログラムの中に、見たことのない実行プログラムを見つけることってありませんか?
そのプログラムがウィルスではないと、あなたは自信を持って言い切れますか?
それもどんな駆除作業も受け付けない、ウィルス対策ソフトにも引っかからない、PCと共に永遠に生き続ける、不死ウィルスかも……
一ヶ月間、ぼくはそのプログラムがウィルスであることを知りませんでした。一ヶ月ですよ、一ヶ月。
パソコンの電源を落とす前に、決まって「○○.exeを終了しています。強制終了するときは終了ボタンを押してください」って聞かれるようになった時点で、気づきそうなものなんですけど。
うちのウィルス対策ソフトが、ある日突然、何の前触れもなく「えー、ウィルスを発見しました。気をつけてください」といいました。いやいや、気をつけるのはあんたの仕事ですから!
ぼくがそのウィルスを呼ぶときはいつも「ひろふみくん」と呼ぶようにしました。理由? 名称が「HIROFU.A」だったからというだけですけど。
何の因果か因縁か、いっくらネットで検索してみても「ひろふみくん」の対処法が載ってない。どういうウィルスなのかも載ってない。まったくの謎。
もうそうなってくると、ぼくの中で慌てたり焦ったりするのが面倒なレベルにまで事態が進展してしまっているので、ぼくは「ふーん、そう」という感じで、彼を放置することにしました。
彼はその後、まるで何かぼくに見えない合図が送られたかのように、何の予兆もなくいなくなりました。後にはぼくと、ウィルスのいなくなった空虚なパソコンだけが残されました。よく晴れた秋の日でした。
ひろふみくんがいた40日の間、ウィルス被害らしいものは何もありませんでした。つまり、ひろふみくんはぼくに何も与えはしなかったし、何も奪いはしなかったのです。
その後よく、ひろふみくんという名の物静かなウィルスについてよく考えます。彼は今、どうしているんだろう?ぼくの所に来たのは、ひょっとしたら、少し寂しかったからなんじゃないだろうか?