2010年01月08日

バブル絶頂期で求人案内も山ほどあって選び放題


面接と言えばあれはもう既に20年近く前の話になってしまうのが悲しいですが、私が求職活動しだしたのがバブルの絶頂期でした。高卒でしたけどバブルの波に乗り、求人案内は本当にたくさん来ておりました。

商業高校であったために3年生にもなると就職活動のための面接シュミレーションまで学校がやってくれるのです。

面接官をしてくれるのは普段は授業を受けてる先生方です。いつもとは違う先生の雰囲気にどうも笑えて仕方なかった記憶がありますよ。

面接のシュミレーションとは言えど、履歴書も用意して行われます。履歴書の内容もテストする為でしょうね。資格の箇所はともかくたくさん埋めろ!と指示もあり「習字3級」とかまで書いてました。



面接は模擬なんで、入社目的などの項目は割りとマニュアル通りに言えていれば問題無いかなと言う感じでしたけど、趣味の項目に関しては先生たちは厳しい突っ込みをしてきました。

面接シュミレーションの時、入社目的なんかはマニュアル通りの受け答えでいいんですけど、趣味の項目では「音楽鑑賞と書いてありますが何を聞いてるのですか?」と詳しく聞いて来るのです。一番目の生徒は苦しい顔つきで「中森明菜です・・・」と答えてました。

中森明菜と来たか!私は心の中で突っ込んでいましたが、先生も同じように思われたようで「中森明菜ってねぇ。確かに音楽ではあるけれど面接でそれはイマイチだわ。クラッシックとかにしときなさい」と指示されてました。

いくら面接のためのとは言え、聞いてもいないクラッシックと言わせるのは無理があるなぁ、と思いましたけど、この際「嘘も方便」って事なんでしょうね。ちなみに私の趣味は「読書」でした。



私は実際にカミユやサガン、夏目漱石とかの文学小説に凝っていてそれらを読んでいたので無難な対応が出来ました。実のところその倍くらいは漫画も読んでたんですけど、遭えてそれは言わないでおきましたよ。

そしてとうとう面接本番の日がやって来ました。希望した家から近くペーパーテストの無い会社!(笑)緊張しながら面接室に入るとそこはおじいさん一人でした。(後で相談役と知りました)

「どんな質問来るのかなー?」とは思っていたんだけれど、割りと在り来たりな質問で無難に対応出来ました。しかしなんと趣味の項目では「読書」以外に書いた「料理」で質問が来ました。これは想定外の出来事です!

「と、鳥料理です!」そんなおかしな返答をする18歳の私。でも何故かその面接で受かってしまい、その後19年も勤務する事になったのでした。
















Posted by 山なしなしよ at 12:36