山と川と空の日記

ほとんどの女性が「生理痛（月経痛）」を経験していると思います。

痛みのために家事ができない、仕事に行けないなどの日常生活に支障が出るほどの生理痛は、「月経困難症」と呼ばれています。

月経困難症に分類される「器質性月経困難症」の原因の1つに「子宮筋腫」という病気があります。



子宮筋腫とは子宮にできる腫瘍のことで、原因ははっきりとわかってはいません。

女性の5人に1人が持っていると言われているとてもポピュラーな病気です。

一般的な症状には、過多月経や、不正出血、貧血、動悸、息切れ、ひどい生理痛、下腹部の痛み、頻尿、便秘などがありますが、腫瘍が小さいうちはほとんど自覚症状のない場合が多いようです。

症状がひどく、不妊や早産、流産などにつながる可能性がある場合は手術が必要になることもあります。

手術方法には、「子宮全摘出手術」と「筋腫核手術」があります。



子宮全摘出手術は、その名のとおり子宮を全て取り除いてしまう手術です。

妊娠、出産を終えた人を対象としています。

開腹して子宮を摘出する「複式全摘手術」と、子宮を膣から引き出して摘出する「膣式全摘手術」、腹部に小さな穴を数ヶ所開けて腹腔鏡と器具を入れてモニターを見ながら子宮を摘出する「腹腔鏡手術」があります。

子宮全摘出手術は、根治療法のため再発の心配がないのが特徴です。



筋腫核手術は、腫瘍のみを摘出して子宮の正常な組織は残す方法です。

妊娠のために子宮を残しておきたい人にお勧めです。

手術方法には、開腹手術と腹腔鏡手術があります。

ただし、子宮全摘出手術に比べて治療法としては不完全だといえます。

目に見えない小さな筋腫核は取り除くことができないため、再発の可能性が高く再び手術が必要な場合があります。