2009年08月15日

うつ病患者さんを急かしたり、焦らせたりすることは避けましょう


うつ病になると不安や、焦りが増し、強い悲しみの感情に襲われます。そして、日常的な活動においても、すべてにおいてやる気がなくなってしまいます。

そして、本当にうつの状態から逃れられればよいのですが、転居、転職離婚などといった行動を取った場合も、返って、そのことが状況を悪化させる原因ともなって、本人にさらなるダメージを与えてしまうような場合も多いのです。

また、周りの人々に対して迷惑をかけているのではといった怖れや、申し訳なさといった感情で一杯になってしまうことがあります。これはうつに特徴的なことで、つい自分を追い詰めてしまう結果なのです。

そして、こんなふうにうつによって、さまざまな面での行き詰まり感や不安が大きくなってきて、最後にはそれから逃れようとして自殺という道を選んでしまったりする場合も出てきます。



ところが、うつの場合は自殺がその病状の最悪期に行われるという訳ではありません。というのも、本当に苦しい時には、自殺する力さえ持てないからです。

そして、うつがひどくなった時には自殺を避けるようにしなければなりません。それには身の周りの人がその人の死によって、どれだけ悲しむかということを話してあげたりして、命の大切さを知らせ、それを思い止まらせるのがよいでしょう。

また、こうしたうつ病の患者さんに接する周囲の人々の態度としては、まず焦らしたり、急かしたりしないように、心がけることが大事です。ゆっくりと温かい目で見つめることが大切なのです。

してまた、通院や薬の服用を嫌がっているような患者さんがいたら、暖かく力づけ、、そうしたことをするように促していくという態度も必要です。



そして、励まし過ぎには注意しながら、うつ病患者さんに対しては少しも迷惑などは感じていないということを表し、大切に見守っているのだということを示すためにも、スキンシップを心がけると良いでしょう。

さらにまた、あまり負担にならない形で、気軽な口調で、うつ病患者さんに将来の何かの楽しみについて話し合ったりすることが、自殺を予防するということでは効果がある場合が多いのです。

例えば、紅葉の時期になったら小さな旅行をしてみようとか、近いうちに孫や、知り合いなどの顔を見に行ってみよう、などといったようにです。生真面目になりがちのうつ病患者さんに対して、リラックスさせるということが大切です。

けれどもまた、うつ病の患者さんに甘えや、依存心が生じないようにも注意していかなければいけません。あくまで大切なことは病気をよくするという意志なのです。そして、それを奪わないように注意しましょう。
















Posted by 山なしなしよ at 16:22