2009年07月14日
完全に治す方法が未だに確立していないのがアレルギー性疾患で
アレルギー性の疾患の中でも筆頭に挙げられるアトピー性皮膚炎は、根治にいたる確実な治療が無いため、現在治療に関する様々なアプローチが巷にあふれています。
インターネットが普及した現在では、ありがたいことに全国に散らばったアトピーに関する治療法をパソコンの画面上に集約することが出来ます。
アトピーの治療には科学的根拠に基づいたもの、あるいは民間療法と呼べるものなど選択肢が多いのですが、病院での治療に関しても数種類の選択が出来ます。
アトピー性皮膚炎の外用薬による治療の方法として最もポピュラーなのが副腎皮質ホルモン剤、つまりステロイド剤を塗って炎症を抑えると言う治療法です。
ステロイド剤にはその効果の強さによって分かれる5つのランクがあります。吸収の良い顔にできたアトピーには弱いランクのものを選んで処方するなど、状況に応じた使い分けがされています。
ステロイドは確かにアトピーの症状に効果の高い薬ですが、その強さゆえに購入には医師の処方箋が必要です。そこいらで買えると言うわけではありません。
ステロイドはその優れた炎症抑制効果からアトピーの治療に重宝されてきましたが、薬である以上良い面ばかりでは無く、現在では色々な問題を指摘されています。
ひとつには使い続けてある日突然止めると、アトピーの症状が引いて戻ってきた波のように爆発的にぶり返すと言うリバウンドの存在が懸念されています。ステロイド治療全般の弊害です。
また、ステロイドは副作用も問題視されており、その副作用として皮膚の萎縮や毛細血管の拡張などがあげられます。アトピーに効果が高いといっても、使用は慎重を期する必要があります。
ステロイドの副作用を懸念し、病院でもアトピーに処方する塗り薬は変化をしてきており、今ではプロトピック軟膏が多く出回ってきています。
プロトピック軟膏のアトピー性皮膚炎に対する作用はステロイドに似ていますが、特に顔や頚部に効果が高く、重宝されています。
しかし、もちろんプロトピックにも副作用は存在しますし、結局は対処療法である点もステロイドと変わりません。アトピー完治の道はまだ開けていません。