2009年05月20日

詐欺と著作権詐欺について

世の中にはいろいろな詐欺犯罪が存在しますが、最近話題になった詐欺として著作権詐欺があります。この詐欺は近年の有名音楽プロデューサーの詐欺事件によって世の中に知れ渡りました。
逮捕された音楽プロデューサーは、90年代に音楽プロデューサーとしてヒットを連発し、日本国内で知らない人はいないというほどの人物でした。
この詐欺事件は、音楽プロデューサーが既に著作権のない自作の曲や歌詞806曲の著作権を相手に10億円で売却する取引を成立させ、5億円を騙し取ったというものです。著作権詐欺事件は他にもありますが、被害額が5億円と言う大規模規模な事件は珍しく、また容疑者が人気音楽プロデューサーであったことから、一時ワイドショーなどを賑わせました。
著作権とは文芸、学術、美術、音楽などにおける著作物を、排他的に支配できる権利のことをいいます。他人の著作物を利用する場合は、事前に著作権所有者の承諾を受けなければなりません。音楽はCD,カラオケ、ネット配信、放送などいろいろな場面で幅広く利用されるため、プロの音楽家は著作権を専門機関に預けるのが一般的です。
現在、著作物の著作権が誰にあるのかを確認する制度がないため、著作権詐欺が発生しやすいと言われています。例えば今回の事件のように、著作権の所有者を名乗る者と著作物の利用契約をしてから本当の著作権所有者が現れて著作権侵害の警告を受けたという事例が報告されています。
このように著作権に関わる制度は複雑で一般の人には分かりにくく、この複雑さを利用したものが著作権詐欺なのです。



Posted by 山なしなしよ at 18:46