山と川と空の日記

取り込み詐欺とは商品だけを受け取って代金を支払わない詐欺で、主に企業を対象にした悪徳商法の一つです。近年はインターネット取引が普及したことにより、手口がいっそう複雑、巧妙化しています。また世界的不況が続く現在、取りこみ詐欺の被害は後を絶たず、専門の詐欺師も多く存在しています。
取り込み詐欺で多い手口はまず少額の取引から始める手口です。最初は期日を守って確実に支払いをし、次第に金額をあげて相手との信頼関係を築きます。そして多額の取引を行ったところで支払いを止め、最終的に行方を眩ませます。
また最初から多額の仕入れをし、いきなり連絡が取れなくなる事例もあります。この場合は計画倒産を目的にしたものも多く、商品と代金を取り戻すことは難しくなります。
これまでに狙われた商品には、液晶テレビ、ブルーレイディスク、パソコンなどの電化製品や、金券や新幹線の回数券、事務用品、建築工具など換金性の高いものがありますが、農産物などでも被害が出ています。
このような取り込み詐欺に遭わないために、商品取引は慎重に行うことが重要です。特に新規の業者で大きな取引を行う場合には、事前にできるだけ信用調査などを行い、前払いで取引を行うことが望まれます。
被害に遭った場合に訴訟を起こすこともできますが、訴訟にかかる費用と損害額が同じくらいになるよう考慮されている場合もあります。しかし泣き寝入りをせず、まずは警察や公安委員会など多数の機関へ被害を報告することが、悪徳業者を野放しにしないためにも有効なことです。