2011年01月13日

土質悪化や土壌生態系の破壊を招き、末は不毛の土地


オーガニックという言葉はここ数年一般に浸透してきましたが、これは自然環境と生態系を第一に考えて行われる有機栽培によって育てられた生産物のことを示します。

有機栽培とは、天然の有機物などを肥料に使うことによって、作物の成長を助け病気から守ってきた化学肥料や化学合成農薬などを一切切り捨てる農法です。

このように生産力の拡大を化学物質に頼っていたことを見直し、自然のサイクルに逆らわぬよう天然有機物を利用するなどして行う農法が有機栽培の目的です。

国民が有機栽培の農作物を求めるようになったのは、従来多用されてきた化学合成農薬の環境や人体に与える悪影響が明るみに出てきたためです。



有機栽培に比べ格段の差で生産力を高める化学肥料の使用も、土質悪化や土壌生態系の破壊を招き、末は作物の育たぬ不毛の土地を作り上げることになってしまいます。

このように安定した生産量をコントロールするために多用されてきた人工化学肥料と合成農薬が、環境と人体に及ぼす悪影響を懸念して提唱された農法が有機栽培です。

有機栽培では、昔ながらの手法ともいえる作物の残余物や動物性肥料を化学肥料の代わりに使うことによって、安全な農産物を提供できるよう試みています。

また、有機栽培では栽培作物を周期的に替える輪作を導入することによって、土壌害虫の定着を未然に防ぎ、化学合成農薬の不必要性を唱えています。



輪作は有機栽培において大変効果的といわれるわけは、害虫の生殖を抑えることが病原菌の繁殖を抑えることにもなるからなのです。

有機栽培による農作物は栄養価が高いという報告がなされ、オーガニック食品が健康によいことを実証する結果となりました。

具体的に、特定有機栽培作物は抗酸化物質を多く含み、脂質が少なく、栄養素は20〜40%栄養価が高いという結果が出ています。

化学肥料や農薬の使用による薬害の回避、そして栄養価の高い農作物の摂取を可能にした有機栽培はこれからますます発展してゆくことでしょう。
















Posted by 山なしなしよ at 16:36